砂澤ビッキ記念館「吉野隆幸展」 |
吉野さんと言えば、帯広の古いリンゴ箱を使った一連の立体作品をすぐに思い浮かべますが、今回は青森と福島の古いリンゴ箱も使われています。
3モアギャラリーの建物の構造を取り込んだ、建築家ならではの力量を発揮した今回の作品は、吉野さんの代表作になるだろうと思ったことです。
作品に組み込まれた<半年にわたって毎朝撮影され続けた日の出の映像>は、砂澤ビッキ記念館の威厳ある時間の流れに融合し、これからも長くこの記念館の記憶に残ることでしょう。
ビッキさんが制作に励んだ「午前3時の部屋」の気配を感じながら、ギャラリー内で深夜に制作に励んだという椅子の作品やリンゴの彫刻など、この場所の力を借りなければ決して誕生しなかったかもしれない作品群を前にして、2010年に私もこのギャラリーで個展を開催、この場の気を感じているだけに、感無量といったところでした。
砂澤ビッキさんの椅子の作品に触発されて制作したという、彫刻が座るための椅子の作品と吉野隆幸さん
下は、筬島の風景の中に立つ作品
久しぶりに宗原均さんにもお会いでき、幸せな時間でした。
宗原さんが発信する「筬島の風」:http://bikkyatre3moa.blog.so-net.ne.jp/
因に私のブログタイトル「緑の風」は多分に「筬島の風」の影響を受けています。